Mitsunori Araki / 荒木光典

研究哲学

  • 分子はどこからやってきたのか? 私たちを取り巻く地球上の分子は、自然に、あるいは人工的に、あるいは生化学的に、日々化学反応で新しい分子へと変わっていきます。 それでは、時間をさかのぼって、分子の起源はどこにあるのでしょう。 それは宇宙に漂う分子雲です。 現在300種に迫る勢いで分子が宇宙空間で発見されています。 これらは気相や氷星間塵上の反応で作られています。 しかし観測されている分子は氷山の一角で、もっと多くの分子が宇宙に未発見のまま漂っています。 それらを発見することが、分子の起源を見つけ出すことにつながります。 そこで、我々は、新たな分子を宇宙空間で発見し、分子の起源を明らかにすることを目指しています。 そのため、実験室で分子を作って測ること、そして、宇宙にある分子を直接電波望遠鏡で見つけ出すことを行っています。

Research Fields/研究分野

  • Cavity Ring Down Spectroscopy of Diffuse Interstellar Bands Candidate Molecules
    Diffuse Interstellar Bands候補分子のキャビティーリングダウン分光
    希薄な分子雲の中には、多くの星間分子が存在し、 それらは可視光領域の吸収線として観測されています。 しかしまだ、ほとんどの吸収線についてその分子種の同定が行なわれていません。 そこで、その分子を実験室で放電により人工的に生成し、 Cavity Ring Down分光法により測定しています。 そのスペクトルを用いて、分子雲の中に観測されている分子を同定することに挑んでいます。

  • Radio Astronomical Observation of Carbon Chain Molecules/ 炭素鎖分子の電波天文観測

Public Database/運用するデータベース

教育教材

  • 初めての人のための英語の論文の書き方: 概略編、 英文編、 時間捻出編

略歴

  • 1971.6.14 神奈川県生まれ、静岡県育ち
    1999.3 総合研究大学院大学博士後期課程修了 博士(理学)
    1999.4-1999.12 国立天文台 (天文学データ解析計算センター) 天文台研究員
    2000.1-2002.3 福井大学 (遠赤外領域開発研究センター) 研究機関研究員
    2002.4-2004.3 スイス・バーゼル大学、Swiss National Science Foundation 研究員
    2004.4-2005.9 日本学術振興会特別研究員 (PD)、スイス・バーゼル大学滞在
    2004.4-2007.3 日本学術振興会特別研究員 (PD)、東京大学、遠藤研究室
    2007.4-2008.1 上智大学、理工学部化学科、助教
    2008.2-2009.3 国立環境研究所、NIESポスドクフェロー
    2009.4-2014.3 東京理科大学 理学部第一部化学科 助教
    2019.4-2019.9 静岡大学 理学部化学科 非常勤講師
    2014.4-2022.3 東京理科大学 研究推進機 構総合研究院 研究員(PI)
    2022.4- 現職

日常生活データ

  • 身長 ・・・180cm (2022年3月現在)
    体重 ・・・62kg (2022年3月現在)
    たばこ ・・・吸わない
    御酒 ・・・少々
    休日の過ごし方 ・・・研究、論文・プロロポーサル執筆、マラソン
    趣味 ・・・アクアリウム、マラソン(フルマラソン完走4回)、木工、英会話
    嗜好品 ・・・コーヒー
    運動能力 ・・・あまりよくない、持久力はまずまず
    当面の目標 ・・・実験室分光と天文観測で宇宙の珍しい現象や珍しい分子を見つけ出す、何十年も誰も解けないなぞを解く